3 | “T 日本の学校制度の概要” | 前のスライド | 次のスライド | ENGLISH |
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複線型学校制度は、歴史的には社会的に最も高度な学問・研究の場たる「大学」(最高学府)から、その予備門(文法学校)へと、「上から下へ」構築された系統と、近代に入って庶民を対象に読み書き等の基礎教育を行う学校とが並立するものを指している。これに対して単線型学校制度は、この下構型学校系統と上構型学校系統が統一されたものをいい、複線型学校系統が貴族社会、階級社会をもったヨーロッパに認められたのに対して、アメリカ合衆国を典型としている。
19世紀末から20世紀初頭にかけて、教育の民主化を求める声が大きくなり、複線型学校系統から単線型学校系統への転換が統一学校運動として展開されたが、最初は初等教育段階のみが一本化され、その移行段階として両系統の中間形態として分岐型学校系統をもつに至った。その後、中等教育段階に移り、義務教育制度が前期中等教育段階も含めて確立され、単線型学校系統へと移行してきたが、義務教育と高等教育を繋ぐ後期中等教育学校の在り方が、その系統性と段 階性から問われている。 |